【コラム】 トイレの話
いつもブログをお読みいただき有難うございます。
あんじゅホームの菅原です。
プランニングの時に一番迷うのが実はトイレの場所です。
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間取りを考える時には、ある程度セオリーがあります。
2階建ての場合を考えると、まず道路側に玄関を配置します。
リビングは日当たりのよい場所へ。
敷地の条件によって異なりますが南面もしくは道路面に配置します。
リビングに繋がるようにダイニングとキッチンを配置し
キッチンからの動線も考慮したうえでお風呂・洗面脱衣室の水廻りを配置します。
玄関ホールから直接水廻りへ行ける動線とキッチンから最短距離での動線で回遊できればベストです。
階段はホールからの独立階段にするか、リビング内のオープン階段か好みが分れますが
トイレについては「絶対にここがいい」という要望を言われることは少ないです。
「LDKは20帖以上で!洗面脱衣室は広く!パントリーと土間収納は必ず!」
といったご要望は出ますが
「トイレは玄関の近くで!」と言われることは稀です。
住宅営業マンがプランニングする時にもトイレ後回しにされやすい傾向があります。
玄関、LDK、階段、水廻りから順番に考えて余った空間をトイレにします。
しかし、暮らしやすさを考えた時にトイレの位置はとても重要です。
重要なのですがトイレ位置にはセオリーがありません。
そこで本日はトイレ位置でのメリット・デメリットをご紹介します。
玄関付近
玄関付近にトイレを設置すると、お出かけ前や帰宅後すぐにトイレへ行ける動線となります。
またお客様がトイレを利用する時は生活空間を通らなくても良いというメリットもあります。
トイレから出る時と来客があった場合が同時だとトイレから出にくいというデメリットもあります。
各部屋から一番遠いところに配置することになるので、間取りによっては使いづらくなります。
階段下
ホールからの独立階段の場合、階段下をトイレとして有効活用します。
2階から降りた時にすぐにトイレに行けるメリットがあります。
また階段下という空間はある程度独立しているので、音や臭いが気になりにくいというポイントもあります。
ただし、階段下の高さには注意が必要です。
空間設計を間違えると頭が当たるなど使いづらくなります。
また照明機器・窓なども制限を受けやすくなるので注意が必要です。
洗面スペース付近
人気のある間取りです。
洗面室を中心に、片側にトイレ、片側に脱衣室とお風呂をレイアウトします。
水廻りが1ヶ所に固まるので掃除の手間が省け、家事動線も楽になります。
お客様は洗面室にも入ることになるので生活感のでる小物を収納できるスペースを確保しましょう。
洗面台でお化粧をしているとき、横がトイレだと気を遣うというデメリットもあります。
リビングの近く
リビングの奥まった部分に設置するのも一つの手です。
お年寄りの方がいる場合は安心です。
しかし、リビングから近いとどうしても音や臭いが気になります。
前室をつくり、トイレのドアとリビングが直接繋がらないように配慮するなど工夫が必要です。
トイレを快適にするには
トイレの設置場所も大切ですが、トイレ空間を快適にする工夫も必要です。
まずはトイレ内の収納を確保しましょう。
トイレットペーパーだけでなく掃除道具や消臭剤など小物が多くなりがちです。
収納ボックスだけでなく小物が置ける棚などあればベストです。
見た目がスッキリするととても快適な空間になります。
お手入れしやすい壁紙や床材を選びましょう。
トイレ用の手洗いは思ったよりも小さいです。
お子様が勢いよく蛇口をひねると、壁も床も水浸しになります。
水撥ねしても後に残りにくい材質のものを選びましょう。
出入口は可能な限り引戸にしましょう。
将来的に車いすを想定するなどバリアフリーの観点もありますが
開き戸の場合、意外な盲点があります。
日頃リビングでもスリッパを使われますか?
開き戸ですとドアの開閉の度にスリッパが押し出されストレスが溜まっていきます。
トイレの位置にセオリーがありません。
それぞれにメリット・デメリットがありますので
是非これらのポイントを参考にされて理想のトイレ空間を実現してくださいね。