【コラム】 構造用合板価格 下げ止まりか
いつもブログをお読みいただき有難うございます。
あんじゅホームの菅原です。
木造住宅には欠かせない構造用合板の価格が落ち着きをみせました。
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新型コロナウイルスは2019年12月初旬、中国の武漢市で第1例目の感染者が報告され
2020年1月には国内で初めての感染者が確認されました。
アメリカでは新型コロナウイルスの流行で落ち込んだ経済を支えるために劇的な低金利政策が行われました。
その結果、郊外に新築住宅を建てたり住宅のリフォームを行ったりする国民が増えました。
一方、中国では著しい経済成長のなか産業用の丸太の消費量が増加しました。
中国国内の生産が追い付かないことから産業用丸太の輸入量が増え続けました。
日本国内では木材の自給率は約4割と言われ、半分以上を輸入に頼っています。
このような世界的情勢が理由となり日本では木材の輸入価格が高騰しました。
2021年にはウッドショックが発生し住宅業界は大打撃を受けました。
2022年2月にロシアがウクライナに対して軍事侵攻を開始したことも拍車をかけています。
ロシアは世界有数の森林大国で、世界全体の木材輸出量の約2割を占めています。
今後も木材の価格は上がり続け、ウッドショックが続く恐れはあります。
その中で構造用合板(針葉樹12×910×1820)の市場価格が落ち着きをみせてきました。
2019年12月に1350円だったものが2021年9月には1420円に
2021年12月には1900円に、そして2022年4月には2250円になりました。
実に1.6倍以上の値上がりです。
2022年9月に2500円まで上がり、2023年5月には2300円に
そして2023年8月では2200円と横ばいに推移しています。
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3年前と比べ、ハウスメーカー各社が値上がりをしています。
木材価格が1.5倍程度に上がっていることに加え、石油価格高騰などから
木材だけでなく各住宅設備メーカー、建築建材などあらゆるものが値上がりとなりました。
住宅会社さんによって多少の違いはありますが、坪単価にすると5万円~10万円のアップとなります。
30坪のお家として、150万円~300万円の値上がりです。
建築専門誌によると今後、建築物価が下がることは難しいとの見解が多く
住宅ローンの長期金利も上がる傾向にあり、2050年に向けて高性能なお家が義務化されます。
住宅業界が変化の時期に差し掛かっていることを感じますね。