【建築豆知識④】 窓の種類と特徴
いつもブログをお読みいただき有難うございます。
あんじゅホームの菅原です。
家づくりに関する基本的なお話を、建築士の実務目線からお届けしています。
4回目の今日は「窓の種類と特徴」です。
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普段当たり前のように使っている「窓」ですが
・光や風、景色を生活の中に取り込み暮らしを豊かにしてくれる窓
・外観に表情やアクセントを加え建物のデザイン性を左右する窓
・防犯性を高め、暑さ・寒さを和らげる断熱性の高い窓
と、用途によって様々な種類があります。
戸建て住宅でよく使われる窓について特徴と実務で感じたことを紹介します。
(※太字は実務で感じた私見です)
引違い窓
住宅で一番多く使われているベーシックな横引き窓
サイズが豊富で小窓から大開口窓まで対応可能
正面からの風は取り込めるが平行に流れる風は取り込みにくい
取外しは容易なので窓廻りの掃除はしやすい
デザイン性を重視した外観では敬遠されがち
窓の開閉操作は一番分かりやすいのでキッチンの排煙窓に適する
たてすべり出し窓
たて方向を回転軸にして室外側へすべり出しながら開く窓
引違い窓では取り込みにくかった平行して流れる風をキャッチできる
90度(直角)に開けばガラス外側の掃除ができるが窓サイズが大きいときは困難
操作方法により固定式網戸とスライド式網戸に分かれるがどちらも取外しが複雑
1階で使う時は取付高さに注意(外に開くので頭が当たらないように注意)
すべり出し窓
横方向を回転軸にして室外側へすべり出しながら開く窓
風の取り込み量は少ない
障子の下が開閉し庇状になるので小雨程度なら窓を開けていても換気することができる
トイレ・お風呂など長時間換気をしたい場所に適す
90度(水平)に開かない仕様もあり、ガラス外側の掃除は困難
高所に使うことが多いので開閉方法(ハンドル、チェーン)の検討が必要
窓外の掃除が困難なので階上で使う時は考慮する
FIX窓
開閉できない窓
眺望や採光のために使われることが多い
吹抜けの高窓や床に近い地窓にも使われる
桟がないのでスッキリとした見た目でデザイン性を重視する場所に効果的
居室でFIX窓しかない場合は通風が取れないので注意
吹抜け、階段など非居室で使うことが多い
引用元 YKK AP株式会社様
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もっと種類がありますがだいたいこの4種類がよく使われます。
外部からの見え方、部屋(用途)、風の通り方を考慮して窓を決定してきます。
それぞれメリット・デメリットがあるので優先順位をつけることが大切ですね。