【全5回】窓とパッシブデザイン② ~日射遮蔽~
あんじゅホームで住宅コンシェルジュをしている田上(タノウエ)です。
本日は、『窓・パッシブ2』についてお話しさせていただきます。
昨日は「断熱」についてお話させていただきましたので、本日は「日射遮蔽」についてお伝えいたします。
段々と暑さが増してきましたので、日増しに「日射遮蔽」への関心が高まっていると感じます。
先ずは、太陽の日差しがどのように入るかを、再確認して参りましょう!
夏場の日差しは、約80度の真上に太陽が位置します。
よって南側の窓は、窓近くの日差しに気を付けないと「日射遮蔽」できません。
そして、東側は朝日が当たります。
西は、横から強い日差しが長時間当たります。
北は、直射日光が当たらないので、柔らかい日差しと明るさになります。
「日射遮蔽」で一番大事なのは、日差しの明るさは室内に取り込んでも日差しの熱は室内に入れず外で防ぐ事が大切です!
日差しが家の中に入ると熱に変わり、室内にこもってしまいます・・・。
窓の外にシェードなどで日差しを遮り、窓の外で熱に変え家の中に熱を入れない事が重要になります。
昨日お伝えした「断熱」と「日射遮蔽」の性質は非常に大事なので、その性質を理解した上で窓の性能や大きさを考えないとプランニングした性能値は出ません ‼
冬のために断熱性能を上げると、夏場に日差しが入るため熱ごもりを起こして暑くなります。
その事を踏まえて方角に応じた日射対策を行わないと、夏場に暑くなってしまう家が出来上がってしまいます。
「日射遮蔽」で庇は有効ですが、長すぎると冬場の日差しが部屋に入らなくなって寒くなってしまいます。
庇の出幅として、関東以南では Z(軒の出幅)/Y(窓下から軒下までの高さ)=1/4 程度とすることが望ましいとされています。
例えば、窓の下場から庇の高さが3,000㎜だとして計算すると、3,000㎜×0.25=D750㎜となります。つまり、軒の出幅が750mmになります。
但し、地域や敷地形状によっては、庇を出せない場合があります。
なので、ガラス全体を窓の外側で遮るスタイルシェードが有効になります。
特に、横からの日差しは、南面のような垂直方向の日差しを遮る庇やオーニングでは防ぐ事ができません。
また夏の暑い日差しは、窓だけから入ってくる訳ではありません。
より多くの日差しが直接当たる屋根(天井)から、室内に不快な熱がたくさん入ってくる事も考慮しないとなりません!
故に、窓から入る熱の考え方としては
一、夏も冬同様に、窓から入る熱の影響は大きい。
一、冬のために大きくした窓は、必ず日差し対策を行う。
一、窓の日よけは、窓の外側で行う。
上記のような考え方を踏まえて、お客様の家づくりを提案して参ります。
パッシブデザインにご興味のある方は、是非ともあんじゅホームヘお問い合わせ下さい。
皆さまからのお問い合わせを、ドンドンお待ち申し上げております。