専門家に聞く住まいの収納③ 「ファミリークローゼット前編~建てるときの収納計画~」
今回のテーマは、人気の大型収納「ファミリークローゼット」!
昨今の住宅事情として、ベランダを作らずに洗濯は最初から部屋干しオンリーで考え、洗面脱衣→部屋干し室→ファミリークローゼットという動線を優先した間取りをご希望される方が増えているようです。
前編ではこれから家を建てる方に向けてアドバイス。
後編では今あるお部屋をファミリークローゼットに転用する場合のポイントについてお話しさせていただきます。
【アドバイザー】あんじゅホーム 藤本夕子
取得資格:整理収納アドバイザー・整理収納教育士
プロフィール:
家事や子育てと仕事を両立する、ママさん社員。インテリア好きが高じて、整理収納アドバイザーの資格を取得しました。
子どものお片付け(子供向け整理収納教育)に特化した整理収納教育士の資格取得者でもあります。
【今から家を建てるなら?ファミリークローゼットの収納計画はココが大切!】
住まいの形状や暮らし方、生活動線によって、ファミリークローゼットの配置は異なってきます。むしろ必要ない、他の収納を優先した方が良いといった場合も。
収納計画は、最初にどんな収納を作るのか考えるのではなく、建てた家でどう暮らすか家族の生活や動線をイメージするところからスタートしましょう!
●数年後の暮らしや、大人が住む家を想定して
ファミリークローゼットが最も役立つのは、子育て中。
ママが洗濯物を個々の部屋に持って行かなくても済むので、家事時間を短縮できます。また、子どもが保護者に教えてもらいながら、片付けを習慣づけられるのもいいところ。少し成長したら、共有のクローゼット内に仕分けてもらった衣服を自分で子ども部屋へ仕舞えるようにしましょう。
思春期になると多くのお子さまは自室で服を管理することを好むので、ファミリークローゼットの使用頻度が減ってきます。そうなったとき持て余さないように、最初から5年後、10年後を考えてクローゼット内を設計しおきましょう。子供向けに細かく仕切るなど用途を限定しすぎると、後から使い勝手が悪くなってしまいます。
●集約より分散、使う場所に収納を
「せっかくファミリークローゼットを作るなら、家中の衣服を一カ所で管理したい」と思いがちですが、集約より分散を意識して。着替える度に家族共有のクローゼットまで移動するのでは、かえって動線が長く、不便になってしまいます。
それぞれの自室にもクローゼットを設けるなど、モノは使う場所に仕舞いましょう。
●回遊動線の中にウォークスルークローゼット
ファミリークローゼットは、バス・洗面スペースやランドリースペースと隣接させるなど、家事動線や生活動線と連動させましょう。動線に行き止まりを作らず回遊性を持たせるため、ウォークスルークローゼットにすると便利です。
ただし、ウォークスルータイプの場合、出入口付近の収納スペースが減るというデメリットも。そのあたりは、土地の広さや収納量、暮らし方と相談しつつ、ケースバイケース。収納計画に「絶対こうすべき!」はありません。
●目安はハンガーパイプの長さ+30~50㎝
ファミリークローゼットの最適サイズは、ご家庭によってまちまち。
あんじゅホームでは、現在のお住まいで使用されているクローゼットのハンガーパイプの長さをすべて図っていただき、その数値に30~50㎝を足したサイズで造作しています。
モノは数年で倍以上に増えるため、少し余裕のある広さにしておくのがコツ。
衣服を集約せず分散する場合は、家族共有の収納スペースだけでなく、それぞれのクローゼット内のパイプハンガーの長さも足して考えましょう。
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