2019 月刊ふかみ通信 1月号
今月のトピック
1.ふかみの独り言
2.家づくりの本を読む
【伊礼智の住宅設計作法Ⅱ】その4
3.あとがき
明けましておめでとうございます。
今年は、元号が変わるという話題一色ですが、
あんじゅホームでもいろいろな意味で「変化」の年になりそうです。
昨年もかなりの変化があったのですが、今年はさらにその変化に
拍車がかかるような気がします。
消費税増税対策の一つとして、住宅ローン減税の3年延長が
発表されました。延長する減税額は、「年末借入残高の1%」か
「建物価格の2%の3等分」のどちらか少ない方の金額が
採用されます。(上限あり)
これは、「すまい給付金」と合わせると10%の消費税時の方が
お得になる人がいます。
すまい給付金は、所得によって戻ってくる金額が違いますので、
注意が必要です。
続きは、あとがきへ
家づくりの本を読む
【伊礼智の住宅設計作法Ⅱ】その4
伊礼智さんは、これまで何度かご紹介している今注目の設計士です。
伊礼氏の住宅はなんとなく落ち着く。そんなお家です。
居間という場所
居間というのはよく考えてみると不思議な場所です。
キッチンや浴室のように具体的な行為が定まっているわけではないので、
設計しにくい場であるとも言えます。居間とは何をするところなのでしょうか?
テレビを見る、家族同士で話をする、あるいはお客様を招く、、、
いくつか思い浮かびますが、必ずしも居間という部屋がなくても住まいは
成立します。居間のない住まいは、それはシンプルで良いと思うのです。
ダイニングでご飯を食べながらテレビを見て、それを肴に会話が生まれる
という家族も多いと思います。
何でもやっていい場所、誰でも居ていい場所を「居間」と呼んで
いいのではないでしょうか。そうすると、キッチンもダイニングも含めて
「居間」と考えてもいい。様々な居場所があっていい場所・・・
そうでなければならない場所だと思えば、自由に設計できそうです。
住まい手の多くは、居間の具体的な要望があまり出てこないことが
多いように思います。「居間は○○帖くらいで」というのがほとんど。
居間は家族がダラダラするところで、広くなくてもいいけれど、
できればお互いに気遣いながらも干渉されずに居ることもできるように、
あちこちに居場所が散りばめられていると、いいのでは?と思っています。
育った環境とその後の経験、考えてきたことが住宅の設計に大きく影響し、
価値観を作り上げるはずです。
階段側に付けた開口部は階段の窓のオペレートのためだが
階段を通して1階の気配を呼び込む役割もある
nLDKという呪縛
今でも住宅設計の世界を支配している価値は、「nLDK」という
概念だと思います。住宅のプラン・価値が「3LDK」「4LDK」
のような記号でくくられてしまっています。
それが不動産の価値として流通していることに、建築家は反発するのです。
住まいの価値は「nLDK」(nは寝室)では決まらないことは、
住宅の設計業者誰しもが分かっているはずなのに、
その枠組みに流されてしまいがちです。
一方で「nLDK」の概念を吹き飛ばすような斬新な設計を見かけると、
どう暮らすのだろう?と困惑してしまう。よく練られていて、
丁寧に設計された住宅、総合的にクオリティの高い、
時流に流されない設計のこころがけが大切です。
伊礼氏の設計する住宅は、プランだけ見ると「nLDK」で
表現できるような単純なものに見られるようですが、
実物をご覧いただいた方々には「普通のようで普通でない」と言われます。
その理由の一つは、小さな空間・居場所があちこちにあることだと思います。
より多くの人が住みやすい、分かりやすい住まいの形としての「nLDK」という
概念を否定するのではなく、それを共通言語として「nLDK」の価値観を少しでも
脱却していきたい。心地よい居場所をどのように再現するかが大切です。
あとがき
消費税がかかるのは、建物だけで、土地にはかかりません。
さらに、中古住宅には消費税はかかりません。
ちなみに仲介手数料には消費税がかかります。
ですので、どのような物件を買うのか、どのような借り方をするのか、
また所得によっても変わってきますので、
消費税が10%の方が得なのかどうかを考えていかないといけません。
具体的な相談は、弊社までご相談ください。
- カテゴリ
- 住まいづくりのお役立ちコラム (768)
- お知らせ (66)
- あんじゅホーム社長ブログ (101)
- 戸建て工務店 現場レポート (108)
- 神戸のリノベーション・リフォームブログ (117)
- あんじゅホーム社員ブログ (668)