2018 月刊ふかみ通信 12月号
今月のトピック
1.ふかみの独り言
2.家づくりの本を読む
【伊礼智の住宅設計作法Ⅱ】その3
3.あとがき
ふかみの独り言
12月ですね。
毎年、言っていますが、一年は早いですね。。。今年はどんな年でしたか?
あんじゅホームにとって、この1年は、かなり激動の1年でした。
1月に、4階のフリースペース「KOBEとまり木」がオープン。
2月には、新ブランドの「SUBACO」の発表と明石支店の開設。
8月は、恒例の夏祭りがグレードアップして、「まや六甲マルシェ」を開催。
そして、来年にはなりますが、「SUBACO」があんじゅホームから
独立して別法人になります。
とは言え、親子か兄弟みたいな感じですので、
一緒に「いいものをつくる」ことを共に追求していくことは
これまでと変わりません。
詳しくは、あとがきに
家づくりの本を読む
【伊礼智の住宅設計作法Ⅱ】その3
伊礼智さんは、これまで何度かご紹介している今注目の設計士です。
弊社の深澤も直接、学びに行っています。
性能とデザインの両立
性能重視のあまりに、人のくらしではなくて、熱的な効率優先の箱になるのは本意ではない。「性能とデザインの両立」、「性能の先の心地よさ」が設計テーマ。というように、ここ数年、住宅に高い性能が求められるようになってきたため、デザインだけではだめで、性能だけでもだめで、その両立がこれからの住宅設計に求められるものだと思います。
特に伊礼氏の設計は、開口部に特徴があるので、大きな開口部をつくれば、それだけ熱損失が大きくなります。
しかし、最近、その問題を解決するような窓が作られるようになってきて、バリエーションもかなり充実してきています。まだまだ高価ですが、性能とデザインの両立の可能性が高まってきています。
階段は不思議な空間
「階段とは上の階の床がだんだんと下がってきたもの」と言ったのは、建築家の増田奏さんです。階段は、特別な装置ではなく、単に「立体化した廊下」だと考えればよい、というのが基本にあります。
伊礼氏は、階段は特別な空間というよりは、家具のひとつだと捉え、突出することなく空間に溶け込むことを目指しています。
近年、凝った階段をたくさん見るようになりましたが、あまりにもやりすぎると悪趣味になってしまいますので、そのバランスが大切です。
伊礼住宅では、めずらしい鉄骨階段。
伊礼氏は、階段も家具のように納めたいという意識で設計しているそうです。だから、伊礼氏は鉄骨階段をあまり使わず、できるだけ木製階段にするそうです。
暮らしの中心となるキッチン
いっしょにご飯をつくり、食べることは、人と人とを結びつける最もプリミティブな行為です。だからキッチンという場を大事に考えて設計も行います。
「キッチンは生活の中心」であり、「全体の動線の中に位置づける」。
キッチンは、袋小路にならないように心がけて、どうしても廻れる動線が作れない場合は、コの字型にして奥行きを減らして工夫します。家族の誰もが、出入りしやすいキッチンを心がけます。
L型の対面キッチン
キッチンの奥にパントリーを兼ねた奥さんのスペースが使いやすそうですね。
リビングダイニングと一体になるセンターキッチン
廻れる動線が3つ重なる動線プラン。リビングダイニングの中にキッチンがあるかのようなプランです。
必要な収納を必要なだけつくり、ダイニングやリビングとのつながりを大事にすることを心がけているキッチンです。コンパクトで使いやすそうですね。
伊礼さんは「目を養い、手を練る」のが設計が上達するコツと言います。その通りです。
あまりにも最近は、コピペ的な設計が増えているような気がします。
あとがき
「SUBACO」は、来年から別法人になって、深澤が社長になります。
今後は、家づくりのノウハウを共有して、共により良い住宅を追求していきます。
「家づくりは、人づくり」です。
私としては、あんじゅホームから深澤が巣立っていくことを非常に嬉しく思っています。人を育てるのは、ある意味、家をつくることよりも難しいことです。巣立っていくことは少し寂しいですが、これからも、あんじゅホームとSUBACO共々よろしくお願いいたします。
では、良いお年をお過ごしください!
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